基本的に、いつもお伝えする様にM&Aとは投資行為です。
故に、仮に株式譲渡であれば株を購入するわけで、あくまでも自社の内部留保の範囲内で投資すべきであるし、できたら内部留保の3割程度ぐらいを上限に投資を検討してほしい。特に初めての案件で内部留保を上回る過大な投資をするという事は絶対にやめて欲しいと思う。あくまでも屋台骨を揺るがすことが無い範囲の投資に留めて欲しい。
一方、キャッシュが無い状態、あるいは買収総額が1億円だとしたら、1億円が手元にない状況でも買収が可能ですか?という質問があるとするならそれは可能である。コラムでもご紹介しているが、買収対象会社に内部留保見合いの多額の現預金がある場合、それを退職金としてオーナー経営者に支給する事で買収価格を引き下げる事は可能である。
また、手元キャッシュが少ない場合においても、資金調達をする事で、買収資金を確保する事は可能である。しかし、あくまでも投資意思決定の原理原則は内部留保範囲内、それもその3割程度を上限とする価格の買収に止めるというのがセオリーだと私は考える。
とは言いながら、内部留保を上回る金額を資金調達し、買収を実行しPMIを成功に導く事は、リスクは高いが、その分うまく行った時のリターンは大きくなる。
個人的にはよほど買収対象の事業に関心が強いのであればこういった手法で勝負に出てみるのも一つの戦略であるかと思う。
みぞぐち 新しいコメントを投稿
非常にためになりました。
有益なご回答に深謝ですm(_ _)m