第155話 譲渡条件は、細かく明確に確認する事が大切

M&Aのディール組成に当たって大切な事の一つに、「交渉のベースを揃える事」が挙げられる。交渉の土台がぐらつく様では、会社の売買という極めて重要度が高い取引において、カチッとした交渉を行う事ができない。

ベースを揃える上で大切な手続きが、案件化という手続きであり、案件化においては譲渡対象企業の財務状況を再度細かく精査する、「企業価値評価」を実施する。M&Aにおいては、買い手は買収条件の検討において財務情報を基準としてその価格を算定するのだが、この基準となる財務情報が実態と乖離していた場合、買い手は正しい意思決定を行う事ができない。

また、M&Aの終盤には基本合意契約締結後に買い手が買収監査を実施するが、当初の検討資料の財務情報と買収監査後の財務情報に乖離がある場合ブレイクの要因となる事は非常に多い。故に、M&Aの入り口時点、すなわち売り手企業からの売りアドバイザリー契約締結後にしっかりと企業価値評価を実施しておくという事は、取引を適切かつ円滑に進める上で非常に重要なプロセスであると言える。
それと同時に売り手の希望経済条件をしっかりと確認しておく事も肝要である。稀に売り手によっては希望株価を明示しないケースもあるが、とはいえ、オファーがあっても売り手が応じない経済条件、すなわち株価で買い手に提示しても意味が無いわけで、ここをしっかり確認しておくという事は非常に重要であると考えている。

また、株価だとか、不動産売却価格だとか、表層的な説明に留まらず、手数料や税金を控除したリアルな想定手取額についても売り手とディスカッションして希望経済条件というのを掴んでおく事はセルサイドアドバイザリーのイロハのイと言えるだろう。もう一つつっこむならば、想定する譲渡スキームや、不動産の取扱、引き継ぎ条件まで先手を打って入り口段階でしっかりと詰めておけるとベターであるし、買い手が現れた時、改めて当該経済条件を確認するというプロセスも外さない様にされたい。

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